【外道への道標】5連準即アポノック〜4日目〜
- 2015/04/24
- 18:47
7:00
175と別れた私はようやっと家に帰宅し、仮眠をとる。
さぁこの後にもアポが待っている。気を緩めるなよ…!
2回も契約を行った私の体はボロボロで、シャワーも浴びずにベッドを求めた。
眠りにつきながらふと思う。
175とこの後会うジェリー。彼女達はこれから私が契約しに行くこと契約をしていたことを知らない。どうなんだろう。
ふと過る。今私は悪いことをしているのだろうか。
彼女達は知らない。
なぜかと言うならば彼女達は私にキスをして、また会いたいと言っていたから。少なくともこの事実がある。私が契約数を重ねていこうとしている事実を知らない。
ゆえに、今。彼女たちは私との付き合いで悪いと感じていることはないのではないか?
じゃあなぜ私は悪いことだと思ったのだろうか。
だが何故だろう。胸が押しつぶされそうになるくらいの辛い感情ではなかった。少なくとも、ギラ地蔵をしてしまった自分への罪悪感の方がよっぽど辛かった。
外の道へと着実に進んでいるなと実感した。こういった出来事や感情は恐らく今後何度も繰り返され、私にとって日常なモノとなるのだろう。そしていつの間に気がつく。外道の存在になった事を。
私は冷たい生命体なのだろうか?
私は悪い存在なのだろうか?
外道に進む者は冷たく悪しき悲しい人間なのだろうか…?
答えが出ぬまま、意識が途絶える。
14:00、某駅
相変わらずの鉛空。
私「服屋ってここかよ笑」
ジェリー「ここにしかないでしょー、駅前の服屋さんって笑」
私「店名で言われてもわからんし笑」
集合場所が曖昧だったから私が彼女を探すことになってしまっていた。
私は前回、前戯止まりだったジェリーと会っていた。今日はその続きの…契約を完了させる!
私「今日もこのコートね。脱いだらすごいんでしょ?笑」
ジェリー「んなことない笑」
お互いに笑った。
私「んじゃいこか」
ジェリー「うん」
自然に手を握る。
ラポールの最終形態だ。心を開き、信頼できるパートナーとして認識している状態だ。半ば私の目的は達成していると言える。
私「菜の花咲いてるかなぁ?」
純粋な心配をする私。
なんだか子供っぽい発言で恥ずかしく感じた。
ジェリー「まだ咲いているんじゃない?」
ジェリーは笑顔で答えた。
私「とりあえず雨降らんことを祈らんとね笑」
ジェリー「そだね」
私たちは公園を散歩をした。
カラオケに行こうか?と打診をしたところ、彼女のリクエストにより2人でブラブラと散歩をすることになった。
私「ジェリーみてみ。菜の花めっちゃおもしろいよ」
ジェリー「どれどれー」
私「見てみてこれ、菜の花の身!枝豆インゲンみたいだな!笑」
ジェリー「ん?ん?…あ、ほんとだ笑」
私「これがアレですよ。所謂子房ってやつだね。最終的に果実?になるやつよ。さて、このプチエンドウ、引き裂いてみ?」
ジェリー「ほ、ほんとに?笑」
引き裂くジェリー
ジェリー「わぁ!凄い!豆がある!笑」
私「これが胚珠やんな笑、種になるやーつ笑」
ジェリー「すごいね!」
勉強した甲斐があったかも知らんしなかったかも知らん…本当のところ、私は狙ったわけではなく純粋に植物に饒舌になってしまっていた。また少し恥ずかしくなった。だが最終ラポールが築けているのだから自分を少しくらいは出していいかなと感じた。
あてもなく2人で公園を散歩する。
大学でのこと、彼女の趣味のこと、私は彼女に関する事柄について引き出すようにして会話する。私のことは一切自分から話さない。私が行うのは話題提供と話の方向性を持たせること。時折彼女の会話の内容に関する私の経歴や考えを伝えるだけにとどめておく。
ふと、彼女が道端に捨ててあるオンボロになった看板を指をさす。
ジェリー「ナンパ族撲滅ー、だってさ笑 逮捕されちゃえばいいのに笑」
私「わーわーやめよやめよ笑」
また笑いあった。
立ち止まることもなく1、2時間歩いていると雨が降ってきた。
ジェリー「どうしよっか」
私「俺は2人になれるところにいきたいな」
ジェリー「っていったらどこだろね?」
私たちはたまたま近くにあった漫画喫茶に入ることにした。
さて、契約だ。
会計を済ましペア席に入る。
上は筒抜、壁は3センチほどに区切られた空間。漫画喫茶。立ち上がるほどの音でも聞こえてしまう。何を見ようか、と声を細めて話し合う。
ジェリー「これ2時間くらいかかるよ?笑」
私「まじでか笑なんか見入っちゃいそうだな」
フラットルームで足を延ばす彼女を見る。別に何かをしたい、何か映画をみたいとか漫画読みたいとか、そういうわけではないのか。そう思った。
彼女の肩を抱く。
なんの抵抗もない。
そのまま私はキスをした。
ジェリー「ねぇ。君のこと、なんて呼んだらいい?」
契約完了。
帰宅して家で1人で寝る。
朝起きると彼女からラインが来ていた。
「満喫でやらなきゃよかったと自分自身に後悔しているの。思い出すと辛い。少し考えさせて。」
私は考える。
彼女とはどうしていきたいか。
継続する理由も切り捨てる理由もない。
言い方は悪いが今の私にとって都合のいい存在だ。
だが彼女はどうしたいのだろう?
もう私に会いたくないのだろうか?
それについて、彼女が明らかに思っているであろうことを浮き彫りにする発言をして彼女を肯定した。
彼女は言う。
長文の思っている気持ちの最後にこう書かれていた。
「信じたい。これからも一緒にいたい」
彼女は私を求めていた。
それは私の目指してきていた男の姿であった。追われる立場。愛されたい願望。目的がそこにあった。
そこから関係を破壊させたい、彼女を壊したいとか、そんなことはない。目的はもうすでに達せられた。ならば…
ならば私は彼女の求める存在となろう。
私自身の思考を縛られる必要はまるでないが、彼女が見ている私自身の姿、言葉、行動は彼女のの求めるものに従事した存在であろう。
そう、思考を結論付けた。
私はまた会える時まで待ってる、謝罪と今後のことも含めてまた2人で会おう。そう返事をして再度二度寝という深い眠りにつこうとした。
眠れない。何故?
ここでふと、朝方の疑問が私を過る。
私は冷たい生命体なのだろうか?
私は悪い存在なのだろうか?
外道に進む者は冷たく悪しき悲しい人間なのだろうか…?
自分の中で復唱してみる。
彼女たちは知らない、不信感を持ちつつも私を悪いものと思ってはいない、本当は知っていてもそう思いたくないと思っているかもしれない。
なら良いでないが。誰も私のことを冷たく悪い存在と言っていない。悩むことはないのに。
でも引っかかる。誰かにそう決めつけられた訳でないのに誰かにそう決めつけられているような…矛盾した感覚に陥る。
ふと、ひらめく。
あぁ、なるほどと、答えがわかった。
私は冷たい生命体である。
私は悪い存在である。
二つ答えが出た。
誰の評価もうけていない、誰にも意見を聞いていないし、誰かに意見されて答えを出した訳ではない。証人が誰かいる訳ではない。それなのに確信を持った答えが言えてしまった。
誰かとは私だった。
他でもない、ただ1人の私が、私のことについて「私は悪しき冷たい」存在ではないかとそう疑問し、そう感じたからだ。私がそのように感じた時点で私の今の行為は冷たい生命体で悪い存在であることを示していたのだ。
恐らくそれは私が、私自身が彼女達に対して罪悪感を持ってしまっているからなのだ。彼女達2人を同時に見ているのは彼女たち個人でもその他外野の人間でもなく、この私だけだ。この私だからこの事実がわかり、そう結論せざるおえなかった。
営業は世間の意見を聞く分には外道の存在だ。
世界から外れた存在、故に冷たく悪い印象を持つ。
その印象は私も知っているし、今もなお世間の意見を肯定している。
そうと知りつつも私は営業を続けなければいけない。
何故なら私が営業と契約を欲しているからだ。
だから私は数を重ねるたびにどんどん悪く、どんどん冷たい人間になってゆくのだろう。
さて、最後の答えはなんだろう?
外道に進む者は冷たく悪しき悲しい人間なのだろうか?
こればかりはわからなかった。
今日本に、世界に多くの営業師が存在する。彼らは皆私のように感じているのだろうか?
自分のことは自分しかわからない。他人のことも同じように私にはわからなかった。
最後の答えを悩みに悩みながら私はいつの間にかまた、眠りについていた。
Do結果。
2契約
Check。
初契約を結べたことに喜びを感じている。が、結果だけ見て喜んでいるだけというのはガキのすること。反省すべきところが幾つか見受けられた。
175とのアポではギラに入る直前が、これでもかというくらいくどすぎた。
実際に175からも指摘されている。かっこつけすぎだと。
スタンスとして「君には別に好意はないよ。来る者は拒まずむしろ引き込むし、逃げる者はむしろ押し返すよ」というような感覚でいた。
ボディタッチはラポールを築いていく上で絶大な力をもつ。だがこれはマイナスの意味合いも含む。相手との壁を作る元になることもあるということだ。2日目のキャリアポの時にそれを学んだ。
だが、タッチするなと言われるとそれを肯定することはできない。要はバランスが大切なのだが…とても曖昧な部分ではある。
とにかく今の数は多いと思う。半分くらいには減らそう。軽々しい馴れ馴れしい失礼に感じてしまうかもしれないタッチは無くし、逆に一つ一つに重きを置いた優しいタッチをする。一度触れた部位にはもう触らなくていいと思う。ハードルが高いタッチを拒まれたら、前段階の大丈夫だったタッチをもう一度。タッチをルーティーン化させよう。
抽象的に言うなれば、相手をイカすようなタッチ。
具体的に言うなれば、例えば相手の肩の出っ張りに手をはめ込むようなタッチ、手を自分の両手で包み込むようなタッチ、頭ではなく髪を撫でるような撫でタッチ。要は2ちゃんでも話題になったアダムタッチだ。
手を握ることに対してや、甘えさせることに対して、ゲーム性を持たせよう。
ゲーム性があることで相手はこれが本気なのかそうでないのかわからなくなり、結果としていつの間にか身体的接触を苦でないものにさせられる。
男の下心、いやらしさの部分隠すことができるのがこのゲーム性にある。
甘え方診断の手を握る状態。
相手から握らせたら、お互いに握り合い、相手よりも前に手を離す。そうすることで好印象状態では「残念…」とお預けができるし、警戒状態では「本気なの?違うの?とりあえずこの人は下心はないのかも…」との高印象を与えることができるはずだ。
ともかく、契約をする前に自分の欲望は奥の奥に幽閉させておくということ。性という欲望や甘えたい衝動とか自己承認の欲とか云々は、相手を魔法少女にさせるまでの間、絶対に出してはならぬ。
◯ギラツキを恐れないこと
・175にはくどい=グダられるのを恐れていたから、とも言える。向こうからキスをされたから悪いことではないんだろうが、やはり女々しい。時間がかかりすぎる。
・ジェリーはすんなりいけた。これは彼女が私に身を委ねていることが確信を持って感じられたからだ。
・175とジェリーの違いはギラがいける状態に相手を作り上げられているかということである。ぶっちゃけ雰囲気でわかるとは思うが、具体的に言うなれば段階を踏んだチェックテストをするべきだ。2人で並んで歩く時の位置が隣同士であり、30cm以内に入ることができるかどうか。肩以外の部分(肩は一番警戒心を持たせずに触ることのできる部位だからテストとは言いにくい)に触れられるか、触れた時にからだ(肩や首の筋肉、目元口元、黒目が泳いでいるか)が力んでいないか緩んでいるか。手を握って握り返してくるか否か。これらが悪いとは思えないむしろ良い状態ならばギラの準備は整っていると言えそうだ。そこからいきなりギラついてもグダられるとは思うから、トランス→不意をついたギラを忘れずに行うこと。
・このテスト中に悪い反応だったり、グダられたりしたら、なんで?と聞いてみよう。抽象的な回答がくると思うので、今私女として見られているなぁって警戒しているでしょ?と聞きく。恐らく肯定するので、そんなつもりでやったわけじゃないんだけど…すぐに男女を意識してしまうなんて君は気が早いんだね。とでもいっておこうか?私が悪いんだと思わせよう。今のところだんまりを決められている。すぐに違う話題を提供しよう。
◯ギラツキの障壁、グダとなるものを取り払うようにしてラポールを築くこと
・175ではくどいといったが、時間をかけてクロージングできたから悪い結果にはならなかった。結果一度グダはあったもののすぐに向こうからキスをしてくるようになったのでこの目標はよしとする。
・いわゆる、グダ潰しというものだと思われる。会話の序盤で「エッチしたいよ?」と契約について持ち出していたからだ。以後、その後は175に私と契約をかわすことで悪いことはないしいいことが起こるということを力説した。だから契約を目標に設定した会話構成に自然となれたと思われる。今日は俺のせいにしていいよ、などいろんな言葉を使った。君の「嫌がることはしたくない」、これは私自身の甘えだったかもしれない。
・ラポールが築けているからか、相手が何を考えているのかなんとなくでわかるようになってきた。嬉しい感情だなぁとか、悲しんでるんだなぁとか。もちろん女の警戒はなんとなくわかるようになった。他の子いないの、合コンしてきなよ等、別の女を探るような発言、会話の主導権を握ろうとして話題を変えるような言動などである。後ろめたさを感じる感情があるからこのようなことをする。私は今回それらの回答には答えずに、今警戒しているであろう感情を指摘した。内面を率直に指摘することで再び相手は自分の内面に向ざるを得ないのでトランス状態になることとなる。これを「カウンタートランス」と名付けよう。ギラなり、打診なり、好意なりぶつけたれぇえい。
・力説時の意見が長引いたのは問題か。ツイッターでもお前何言ってるか意味不明と言われたことに対して十分に反省する必要がある。このブログも1日経って読み直してみると自分でも「何言ってんのこいつ」となることが多い。アドリブの苦手がまだ改善されていないのであろう。自分の意見に関しては結構時間をかけて何回も複読して書き直して作り上げる。それを口にする時はとても丁寧に説明することができている。だからグダ潰しをするための説得はもうあらかじめルーティーン化させておくほうが良いかもしれない。同じ言葉を何度も言えば相手を揺さぶることのできる表現を作り上げることができるはずだ。
そして営業は外道の存在であることを自覚すべき。
悪意と冷酷さを感じ取れない存在であると歪んだ存在となる。
やはり自分との戦い、それが営業なのである。
Action。
・アドリブで慌てそうな部分をルーティーン化。グダ潰し、カウンタートランス等。
・タッチの仕方を大幅改善。軽々しいものを排除。
・営業は常にゲーム性の精神で自己欲求を幽閉、相手をもてなすことに重きを置くこと。
・友達戦で多くみられる警戒心にはカウンタートランスを使っていく。