聖夜
- 2016/12/26
- 09:53
世間はみんなセックスからデートからプロポーズやら忙しい。まるで自分の誕生日が二つでもあるかのような騒ぎようだ。故にか、僕の誕生日は人からは忘れ去られ、大抵祝われない。まったくもって不幸な男だ。僕自身、イベントごとに執着はあまりない。元旦やチョコレートの日、仮装する日など、イベントに参加自体はするのだが、参加しないと死んでしまうというほどではない。ただクリスマスを除いて。12/25に誕生日おめでとうの...
ナンパ講習講習。始めます。
- 2016/12/25
- 12:25
ある人は社会の最底辺、また別のある人は世界の上位2%層。そんな希少性を説かれながらもインターネットの普及で、大きく開かれたこのジャンルは、今や計り知れぬほどの母体数を抱えています。しかしながら、多くの人数と開放的となった環境下になったこの時代においても、そこは依然として閉鎖的でアンダーグラウンドで非社会性を曖昧に保ちながら存在し続けている排他的な世界。そんな一括りでは分類する事の難しい世界が「ナンパ...
愛と寂の輪廻 6、答え
- 2016/12/25
- 04:01
寂しさとはなんなのだろう。長々とツラツラと僕の寂しさが大きく露呈したものを書き並べてはみたものの結局のところ、答えをうまくまとめることができなそうだ。寂しさとは、誰しもが持つ感情だ。あんなに威張っている自信に満ちた彼も、唐突に怒りをあらわにする人たちも、幸せアピールをする人たちも、ふんふんと頷く僕も、みんなそれぞれ形の異なる寂しさと言う感情を持っていた。僕自身の寂しさはなんだったのだろうか。どんな...
愛と寂の輪廻 5、Zさん
- 2016/12/25
- 01:57
「今日は講習じゃありませんから、金額は発生していません。ですけど、講習の時はちゃんとした『個人に合わせたプログラムや計画』を立ててより効率的にわかりやすく、指導をしていますよ。そこまでしっかりと個人に合わせて出し惜しむことなく指導してあげることが僕のナンパ講習ですね」何を当然のことを言っているのだ。店を出て、外に出て、Zさんと各々購入したアルコールを飲みながら、僕は心のうちで全力で彼を罵っていた。...
愛と寂の輪廻 4、ナンパ講習とは
- 2016/12/24
- 22:08
*これはフィックションですそれから僕は極力彼らに関わらないようにした。2さんには気不味さを、Zさんからは不信感を抱いていた。カレー屋ではあまり多くを学べなかった。凄いところを見た、ただそれだけだった。彼らから学び取れるものがまだまだある確信はあったのだけれど、気不味さと不信感からどうにもその気分にはなれなかった。Zさんからはツイッターでフォローはされたけれども、恐らくば彼と今後会うことはないんだろう...
愛と寂の輪廻 3、花見
- 2016/12/24
- 10:44
数日後、僕は2さんに花見に誘われた。代々木公園で色々な人と営業をするのだという。僕は快諾し、その「合同花見ナンパ」に参加した。その中にZさんもいるという。Zさんといえば講習も行なっていた界隈では凄く高いところにいる方だ。胸が高鳴っていた。真っ暗な世界にライトアップされた薄桃色の木々の下に皆が集まっている場所があった。数人の男がブルーシートを取り囲んで談笑をしていた。しかし彼らはなぜ座らぬのだろう。そ...
愛と寂の輪廻 2、2さん
- 2016/12/23
- 20:43
まずは私の知る2さんの紹介をしておこう。私はクラスタ一期生と呼ばれる世代の古株で、発言力のある彼にツイッター上で何故か気に掛けてもらっていた。最初の関わりは確か「パヒュームの二番目にブサイクな女は誰だ」という、なんとも言えない馬鹿さ加減の話題で盛り上がって…だったと思う。そこから関わりを持ち始めた…という訳では多分なくて、僕が高石さんの本を読んで、感想を書いて、それが偶々彼の目にとまり…そこから、から...
愛と寂の輪廻 1、キラートーク
- 2016/12/23
- 19:30
男の愛とはセックスをすることと言うのならば毎日セックスをしている僕は愛を享受し切れているのか?残念ながら全く感じ得ない。愛があると言う実感がない。たくさんの、美しくて、可愛い子たちと、セックスをして、金までもらっている。僕は男の欲する、愛というものの目指すべき結果を全て持っている。ただあるのは結果だけだ。方法と工程がそこにはない。結果を得るために踏まなければならないそれらの数々を僕は奇跡的な回避を...
亡き理由、ナンパ師30代飲みでの出来事。
- 2016/12/17
- 17:07
某日Yさん、アジアンさんが企画した「ナンパ師30代飲み会」。ひょんな事から二十代の僕はその飲みに参加することになった。店に着き、何処がグループなのか、右往左往しながら、男三人が話をしているのを見つけた。どうやらここのようだ。僕は挨拶をした。会話を始める前に名前を聞いて行く。メテリーさん、チェロキーさん、そしてYさんだ。Yさんといえば「ナンパクラスタ」ではあまりにも有名だ。風の噂では聞いていたが彼はイケ...
処女喪失、ハプバーにて。
- 2016/12/15
- 09:06
「きゅべちゃんね、アナ◯を開発しにきたんだよ〜」撮影終わりに気の許せる男優仲間に誘われていった初めてのハプニングバーで無事、滞りなく1度目のセックスを終え、不安と緊張の象徴であろう肩の力みが抜け、女の子たちとの会話を柔らかに楽しんでいた。しかしその一言が僕を氷のように凍て付かせ、再び上半身を硬直させた。ほぼ身内と常連だけで構成されたお客さんや店員さんたちに、一秒でも早く溶け込もうと、友達である彼をダ...