犬の頭上に群るデブの街。
- 2015/12/14
- 14:40
sと合流した。ダウンを貸していたのでそれを返してもらうついでのコンビをした。
待ち合わせの店で会話。
sは私の負のオーラを敏感に感じ取る人間だ。いや、自分と人との違いをすぐさまに感じ取りそれを言葉にできる人間なのだろう。彼はかなり攻撃的な尖りがあって、違和感を排他するエネルギーを持って意見や指摘をすることが出来る。
まず私と彼との違いはストイックさがあるかないかだ。営業を「毎日取り組んでいるか」と、「自分を追い込んでいるか」である。彼はそれを肯定でき、私は出来てない。そこに彼は排他した。
「思い立ったが吉日!場所がなんだ。毎日やれよ」
「そう、だよなぁ…」
そんな私の非積極的なリアクションにさらに違和感を感じたのだろう。
「QBくん主体性がないんだよ」
「よく聞くんだけれどさ、主体性ってどういうのなん?」
「例えば…こう肩つかんで、早くナンパ行こうぜ!っていうこと」
「そゆことなのか、初めて知ったわ…ちなみに俺はいつでもいけるよ」
「んーと、ちょっと飯食わせて」
うまく彼とはかみ合わなかった。
私は前もってこんな作戦を伝えようとしていた。
・私が先に行き、イケメンの彼を後から投入。
・私はお笑い担当、sはクールイケメンキャラ。
・二人組、もしくは正3で声をかけていく。
噛み合わないせいかこれらを彼に伝えることができなかった。いいや違うか。彼の言葉を使うのならば、主体性がないから伝えることができなかったのだろう。そう思った。
また、彼はよく人の目を見ながら言葉をかけてくる。女の子にも、そして私にも。その目線がなんだか私にとっては圧力に感じた。自分もよく目を見る人間だ。だから目が合ってしまう。そのまま拮抗した状態で会話になってしまう。彼と目を合わせながら、彼の黒目に最近の過去の自分を見ていた。
彼との違和感は街に出てからも、おおきくなっていった。
立ち止まった案件が15歳だったとき私はしきりに放流の意味も込めて
「15歳は何々」
「15歳はじゃあほにゃらら」
と拒絶していた。sも会話が全然乗れていない。つまらなそうにしていた。だから放流だなと思い、その意図とタイミングが彼に伝わるよう少しずつ身を引いていった。だがsはその場にとどまり続けた。というか私を見てなかった。sは連れ出しの打診をはじめた。事前の会話不足か。放流サインを伝えていなかった自分の汚点だろう。放流後、
「ありゃないわー」
「だよね、ないよね」
(15歳はね)
「QBくん15歳のとこに食いつきすぎだよ。気持ち悪く思われる」
そう言われた。ないとは私のことだった。まるで散歩中のお婆ちゃんにすれ違いざまに金槌で打たれるくらいの衝撃だった。
(意味逆!18未満っ子に手を出していいのは2次元だけだろ常考!)
声にでかかったけど引っ込め、「15歳食いつき」を与え、誤解を招く発言をしていることに自戒した。自分の意図してないことを誤って相手に伝えてしまう私の話し方。北海道でも散々な結果であったそれである。どう変えていけば良いだろうか、要考察のポイントである。と、感情を機械的思考で殺すことにした。
だが彼とのdisラポールは全部が全部悪いものではなかった。
「打診早すぎしょ」
「ワックスつけよ」
「女の子にふる話題のバリエーションが足りない」
確かに足りていないところであった。合流の旨味は自分の営業を客観視できることにある。なかなか言ってくれない人が多いのだが、彼のようにdisラポールが築けているとどんどん否定的な意見が飛んでくるからとても参考になる。寧ろ、彼を利用したような感じになっている気がしてしまっている気がして、罪悪感だった。
「どんどん俺の悪いところも言ってってね!合流のいいところはそういうところしかないから」
思ったそばから彼の口からその言葉が出てきた。だが申し訳ないことに結局私は彼に伝えることはしなかった。彼は楽しそうに和みをしていない、(私もだが)ワックスをつけず、気の引くファッションもせず来ていた。それらが彼の今営業する上での指摘のポイントであった。
だが、私が今思っているその彼への違和感は彼自身もそれを知っていることだから、いつかそれに気がついて自分で修正できるはずだ。だから彼が気がついていないであろうところの指摘を考えていた。私が一番に思ったのは彼のコミュニケーションにおける排他的部分であった。だがそれは私に発揮されているものであって、女の子のときにはうまいことしておらず、問題のそれを営業上で目視することがなかったから伝えるべき内容ではなかった。もしかしたら女の子に関連する部分かもしれないが、私の思考力で関連づけできるほどの時間はなかった。
「あー、もう楽しくない。自分が楽しめないナンパしてても意味ないわ」
彼は帰る決断を独り言風に私に伝えていた。だがなんだかんだであと20分ほどラストをした。
スト値2、3の女の子を発見。
私はすかさず声をかける。
「こんばんわ」
「わぁ」
「こんばんわ。」
「飲んでたのー?」
スト値2が答える。
「うんん?違う」
「あ、違うんだ。じゃあなにしとったん?」
2が答え、3は私の言葉を聞くように様子を伺っていた。
「買い物してたの」
「買い物かー!2人で仲良くショッピングね!」
身振り手振りで大げさに言葉を広げる。
「そうそうw」
「でも君たち買い物袋持ってないじゃん?」
「えっえーとねー、うんまぁーうんw」
「あれでしょ、ショッピングとかいいつつ実は買ってないってやつかw」
「バレタw」
「ウインドショッピングねwたのしいよねー」
「うん楽しいw」
ここでs登場。
「えっ知り合い?」
2人の視線がsへ向く。さっきまで会話していたスト値2のほうがsに食いついた。彼はイケメンだ。だが今日のファッションはまるでやる気がない、楽しく営業できていない、覇気がない。にも関わらずだ。彼の方に食いつきが向いたのだ。あれこれ考えたくなる思いたくなる状況であったが、今目の前には女の子がいる。それに偶然にも、今やっと私が当初目的としていたコンビ営業が成功したのだ。だったら私はただ淡々と楽しくお笑いなトークを進めていくのみだ。
「うん知り合いだよ」
「えっw違う違うw」
3が反応した。
「えっうっそー。俺ら会ったじゃん。昨日。」
「あっ、あーあー確かにあったかもー!w」
「だよなぁ!昨日どころか一昨日もあってるもんなぁーw」
「そうそう一昨日もあってるw」
「めっちゃ乗るやん自分w」
「面白い君!w」
立ち止めが成功。
そのまま和みに。
スト値3の方は「帰るけどな!」を5回くらい言ってたが、それと同じくらい私にオモロイなー!を言っているだけで足を止めてたままだった。ああだこうだで連れ出しは行けそうだった。だがsはこのあと用事があるはずだったので
「あれだったらまた後日みんなで遊びに行かない?」
そう打診した。
「えーうーん」
ラインはなぁ…みたいな反応。もったいないことを言ってしまった気がした。番号交換をする。3は拒否、2はsとだけ交換した。そうして何故かそのあとsが2人を連れて帰っていった。
「えっ…?ちょ?」
私に手を振って2人と駅に向かって歩いていくs。disラポール、別れ際のここに極まっていた。
そのあとソロストをした。流星軍団がいた。嬉しくなり挨拶をしにいきたいとかふと思った。だが北海道での自戒から、部外者の私が彼らに声をかけに行くのは失礼なのかなと思い、流星さんにだけ、すれ違いざまに目を合わせるだけの微妙な挨拶をしておいた。流星さんも同様に微妙な挨拶をかえしてくれた。
反応はよくなくとも今日は坊主では帰りたくなかった。だが相対性理論によると、坊主ほど時間が過ぎるのは早い。スマホの画面をみたら終電が迫っていた。タイムリミット、私は北海道以来のストを終えた。
あの時の去り際のsをみて、彼とはもう会わないだろうと思った。仮にもし会う可能性があるとしたら、お互いが凄腕になってからだろなとか思った。そんな私はまだ新規契約を獲得出来ていない。
待ち合わせの店で会話。
sは私の負のオーラを敏感に感じ取る人間だ。いや、自分と人との違いをすぐさまに感じ取りそれを言葉にできる人間なのだろう。彼はかなり攻撃的な尖りがあって、違和感を排他するエネルギーを持って意見や指摘をすることが出来る。
まず私と彼との違いはストイックさがあるかないかだ。営業を「毎日取り組んでいるか」と、「自分を追い込んでいるか」である。彼はそれを肯定でき、私は出来てない。そこに彼は排他した。
「思い立ったが吉日!場所がなんだ。毎日やれよ」
「そう、だよなぁ…」
そんな私の非積極的なリアクションにさらに違和感を感じたのだろう。
「QBくん主体性がないんだよ」
「よく聞くんだけれどさ、主体性ってどういうのなん?」
「例えば…こう肩つかんで、早くナンパ行こうぜ!っていうこと」
「そゆことなのか、初めて知ったわ…ちなみに俺はいつでもいけるよ」
「んーと、ちょっと飯食わせて」
うまく彼とはかみ合わなかった。
私は前もってこんな作戦を伝えようとしていた。
・私が先に行き、イケメンの彼を後から投入。
・私はお笑い担当、sはクールイケメンキャラ。
・二人組、もしくは正3で声をかけていく。
噛み合わないせいかこれらを彼に伝えることができなかった。いいや違うか。彼の言葉を使うのならば、主体性がないから伝えることができなかったのだろう。そう思った。
また、彼はよく人の目を見ながら言葉をかけてくる。女の子にも、そして私にも。その目線がなんだか私にとっては圧力に感じた。自分もよく目を見る人間だ。だから目が合ってしまう。そのまま拮抗した状態で会話になってしまう。彼と目を合わせながら、彼の黒目に最近の過去の自分を見ていた。
彼との違和感は街に出てからも、おおきくなっていった。
立ち止まった案件が15歳だったとき私はしきりに放流の意味も込めて
「15歳は何々」
「15歳はじゃあほにゃらら」
と拒絶していた。sも会話が全然乗れていない。つまらなそうにしていた。だから放流だなと思い、その意図とタイミングが彼に伝わるよう少しずつ身を引いていった。だがsはその場にとどまり続けた。というか私を見てなかった。sは連れ出しの打診をはじめた。事前の会話不足か。放流サインを伝えていなかった自分の汚点だろう。放流後、
「ありゃないわー」
「だよね、ないよね」
(15歳はね)
「QBくん15歳のとこに食いつきすぎだよ。気持ち悪く思われる」
そう言われた。ないとは私のことだった。まるで散歩中のお婆ちゃんにすれ違いざまに金槌で打たれるくらいの衝撃だった。
(意味逆!18未満っ子に手を出していいのは2次元だけだろ常考!)
声にでかかったけど引っ込め、「15歳食いつき」を与え、誤解を招く発言をしていることに自戒した。自分の意図してないことを誤って相手に伝えてしまう私の話し方。北海道でも散々な結果であったそれである。どう変えていけば良いだろうか、要考察のポイントである。と、感情を機械的思考で殺すことにした。
だが彼とのdisラポールは全部が全部悪いものではなかった。
「打診早すぎしょ」
「ワックスつけよ」
「女の子にふる話題のバリエーションが足りない」
確かに足りていないところであった。合流の旨味は自分の営業を客観視できることにある。なかなか言ってくれない人が多いのだが、彼のようにdisラポールが築けているとどんどん否定的な意見が飛んでくるからとても参考になる。寧ろ、彼を利用したような感じになっている気がしてしまっている気がして、罪悪感だった。
「どんどん俺の悪いところも言ってってね!合流のいいところはそういうところしかないから」
思ったそばから彼の口からその言葉が出てきた。だが申し訳ないことに結局私は彼に伝えることはしなかった。彼は楽しそうに和みをしていない、(私もだが)ワックスをつけず、気の引くファッションもせず来ていた。それらが彼の今営業する上での指摘のポイントであった。
だが、私が今思っているその彼への違和感は彼自身もそれを知っていることだから、いつかそれに気がついて自分で修正できるはずだ。だから彼が気がついていないであろうところの指摘を考えていた。私が一番に思ったのは彼のコミュニケーションにおける排他的部分であった。だがそれは私に発揮されているものであって、女の子のときにはうまいことしておらず、問題のそれを営業上で目視することがなかったから伝えるべき内容ではなかった。もしかしたら女の子に関連する部分かもしれないが、私の思考力で関連づけできるほどの時間はなかった。
「あー、もう楽しくない。自分が楽しめないナンパしてても意味ないわ」
彼は帰る決断を独り言風に私に伝えていた。だがなんだかんだであと20分ほどラストをした。
スト値2、3の女の子を発見。
私はすかさず声をかける。
「こんばんわ」
「わぁ」
「こんばんわ。」
「飲んでたのー?」
スト値2が答える。
「うんん?違う」
「あ、違うんだ。じゃあなにしとったん?」
2が答え、3は私の言葉を聞くように様子を伺っていた。
「買い物してたの」
「買い物かー!2人で仲良くショッピングね!」
身振り手振りで大げさに言葉を広げる。
「そうそうw」
「でも君たち買い物袋持ってないじゃん?」
「えっえーとねー、うんまぁーうんw」
「あれでしょ、ショッピングとかいいつつ実は買ってないってやつかw」
「バレタw」
「ウインドショッピングねwたのしいよねー」
「うん楽しいw」
ここでs登場。
「えっ知り合い?」
2人の視線がsへ向く。さっきまで会話していたスト値2のほうがsに食いついた。彼はイケメンだ。だが今日のファッションはまるでやる気がない、楽しく営業できていない、覇気がない。にも関わらずだ。彼の方に食いつきが向いたのだ。あれこれ考えたくなる思いたくなる状況であったが、今目の前には女の子がいる。それに偶然にも、今やっと私が当初目的としていたコンビ営業が成功したのだ。だったら私はただ淡々と楽しくお笑いなトークを進めていくのみだ。
「うん知り合いだよ」
「えっw違う違うw」
3が反応した。
「えっうっそー。俺ら会ったじゃん。昨日。」
「あっ、あーあー確かにあったかもー!w」
「だよなぁ!昨日どころか一昨日もあってるもんなぁーw」
「そうそう一昨日もあってるw」
「めっちゃ乗るやん自分w」
「面白い君!w」
立ち止めが成功。
そのまま和みに。
スト値3の方は「帰るけどな!」を5回くらい言ってたが、それと同じくらい私にオモロイなー!を言っているだけで足を止めてたままだった。ああだこうだで連れ出しは行けそうだった。だがsはこのあと用事があるはずだったので
「あれだったらまた後日みんなで遊びに行かない?」
そう打診した。
「えーうーん」
ラインはなぁ…みたいな反応。もったいないことを言ってしまった気がした。番号交換をする。3は拒否、2はsとだけ交換した。そうして何故かそのあとsが2人を連れて帰っていった。
「えっ…?ちょ?」
私に手を振って2人と駅に向かって歩いていくs。disラポール、別れ際のここに極まっていた。
そのあとソロストをした。流星軍団がいた。嬉しくなり挨拶をしにいきたいとかふと思った。だが北海道での自戒から、部外者の私が彼らに声をかけに行くのは失礼なのかなと思い、流星さんにだけ、すれ違いざまに目を合わせるだけの微妙な挨拶をしておいた。流星さんも同様に微妙な挨拶をかえしてくれた。
反応はよくなくとも今日は坊主では帰りたくなかった。だが相対性理論によると、坊主ほど時間が過ぎるのは早い。スマホの画面をみたら終電が迫っていた。タイムリミット、私は北海道以来のストを終えた。
あの時の去り際のsをみて、彼とはもう会わないだろうと思った。仮にもし会う可能性があるとしたら、お互いが凄腕になってからだろなとか思った。そんな私はまだ新規契約を獲得出来ていない。