捨てれぬ触れれぬ、黒歴史
- 2015/10/26
- 05:44
今でも大切に保管している中学の頃に書いた漫画や小説の黒い(歴史)ノートがある。内容はファンタジーとSF。小説だとか漫画が好きでよく読んでいたのだけれど、読むのよりも「俺だったらこうする」だとか「俺がこの世界にいたのなら」だとかそういった空想や創作が好きだったから、どちらかといえば作る方が好きだった。小さい頃から何か作るのが好きだった。子供の頃に親から与えられたものはでかいタライ一面に敷き詰められたフリ...
【納涼船講習2日目⑤】QBという男
- 2015/09/30
- 05:39
上野駅始発列車が到着し、私は座席に駆け込む。ぼふっと座席のクッションが凹むのがわかる。どっと押し寄せてくる疲れに胸元を押されるかのように背もたれに寄りかかる。もう立ち上がることはできないだろう。半開きの口は閉められず、目は勝手に起こる瞬きのみでそこから見ひらくことはおろか閉じることすらもままならなかった。列車は程なくして発車。到着。自動にドアが開く。人が乗る。乗る。乗る。増えていく車内人口。埋まる...
人を変える
- 2015/09/04
- 02:00
それが私の目指す人の形だ。私の働きかけによって人の中身を変えるということ、それが私の行動原則になっている。何故人を変えることが私の目標なのだろうか。それはある意味での私なりの生殖行動の一貫であると考えている。契約をして、DNAを相手の体内に残す事が動物の生殖方法だが、私は別の生殖方法を考え、欲した。それは契約行為のみならず、あらゆるコミュニケーション、人との会話からブログを書いていくことなど人と関わ...
思い出の卒業式
- 2015/08/18
- 00:16
部屋の整理整頓をしていた。そんな中、藁半紙のブックカバーに包まれたある一冊の文庫本を見つけた。それを見つけて手に取る。購入時に書店でつけてくれる藁半紙のブックカバーには落書きのように書きなぐった文字が書かれている。一文字一文字を見ることはしない、なにが書かれているか、もう私にはわかっている。そんなぺらぺらに薄い藁半紙を見て瞳孔が震えた。そのブックカバーを丁寧にはがしていく。指先がぎこちなく動く。文...
死霊亡き
- 2015/07/11
- 00:36
幽霊は科学的に証明できない。悪魔の証明という馬鹿げたアホ言論がある。「悪魔はいる。悪魔がいないという証明はできないから」というものだ。その言論を引っ張るのなら同時にいるという証明もできないのだが…。量子力学の世界ではふた通りの可能性が同時に存在しているらしいが、いるという証明ができない事実がある時点でイルの議論の中に幽霊が入ってくる事はできない。幽霊信者もどうせ悪魔の証明という剣にもならない腐った...